この記事は、「論点思考 内田和成の思考」の読書ログです。
2023年10月以降に読んだ本はブクログの本棚に記録しています。よければご覧ください~。
ざっくり感想
実はこの本を読むのは2周目なのですが、読み終えるのに3時間ほどかかりました。
訳あってケース問題を解いていたんですが、そもそもどうやったらこの思考にたどり着くんだ?と疑問に思い、参考になりそうな本を探した結果、本書に行き着きました。
論点思考をステップに分けて、ステップごとに章分けするという構成になっています。ですが、どの章も筆者の思考プロセスが山ほど書かれています。なので、「この章はそもそも何を説明するために書かれているのか」を常に頭に置きながら整理して読まないと、情報量が多すぎてパンクしそうです。でもその情報量を理解できたなら、物事を見る目はずいぶん変わるんだろうなと思いました。
気づきを3つ
2周目を読んで得た気づきはこの3つです。
- 今自分が解くべき問題は何か?を考え続ける
- 目に見えている事象はあくまでも現象であり、それ自体が問題なのではない
- 視野・視座・視点を変えて物事をみる
また順番に説明してみます。
自分が解くべき問題は何か?を考え続ける
仕事をしていて、上司の上司から「○○について考えてみて」と言われて考え、結果を持っていくと「そうじゃないんだよねー」と言われたことがありました。その時は正直「いやでも自分で投げてきたんじゃん、くるくる物言いを変えるんじゃないよ」と思ってしまいました。
でも今思えば、あれは自分の課題設定がそもそも違っていたのかもしれません。
その時わたしが結果をはじき出すためにやったことは、自分にわかる範囲で、○○の開発にかかる工数と、その結果部門の人がどれくらい喜んでくれるのかの2つを基準に優先順位をつけるということでした。つまり、
ということを前提に考えていたんですね。
でもその時上司に言われたのは「お客さんはそれを求めているの?」ということ。その上司はGoogleアナリティクスを使って分析した結果、○○の前提となるページにそもそも人が集まらない、ということを調べていました。考える視点が
ということで、視点が1段上にあります。
その時は内心反発心を覚えてしまっていましたが、その視点があるということをわかって分析するか、わからずに分析するのかは、仮に結果が一緒だとしてもレベルが一段下がります。
自分が考えるべき問題の本質はどこにあるのかを考えるクセを付けられると、自分も相手も周囲も満足できる仕事に一歩近づけるかもしれないな、と改めて思いました。
目に見える事象は、あくまでも事象であり問題ではない
わたしはよくお腹が痛くなるのですが、これは現象です。
「お腹が痛くなる。これは課題だ!」とすれば、じゃあ胃薬を飲みますかで話が終わってしまいますが、それが最適解なのかどうかはわかりません。
じゃあ実際何でお腹が痛くなるの?を考えると
- ストレスや緊張等のメンタル状態がお腹に跳ね返るタイプ
- 生まれつき胃腸のはたらきが弱め
- 昨日食べ過ぎて胃もたれを起こしている
- 内臓のどこかに病気を持った結果、胃腸の働きが弱まっている
と、わたしは医者ではありませんがざっとこれだけ原因を考えることができます。そして、原因が何かによって対処法は異なるはずです。場合によっては、単に胃薬を飲むだけでは何も解決しないパターンがあることもわかります。
「解くべき課題が何かを考える」とも被りますが、目に見えている事象に対し「課題はこれか!」とすぐに飛びついても、一時的によくなるかもしれませんが根治するかというとそうとも限りません。
目先の事象に囚われず、その起点がどこにあるのか?を考えるクセを付けたいなと思いました。
視野・視座・視点を変えて物事をみる
この大切さは、何もこの本でなくとも様々な場所で言われていることです。
じゃあ何でこれを気づきにいれたのかというと、その具体的な方法が本書に書かれていたからです。
- 普段あまり見ない方向に目を向ける
- 2つ上のポジション(役職)にいるつもりで仕事をする
- 思考の切り口を変える
視野・視点・視座と2文字ずつ書いてみてもいまいち意味がわかりませんが、それを日本語訳するとこうなるのか、という意味で目から鱗でした。
特に思考の切り口については、具体例を10個も挙げてくださっています。もし気になる方はそこだけでもさっと目を通してみるといいかもしれません。
おわりに
この本、本当に濃いです。
2周読んだとはいえ、自分の理解度を割合に起こすと、たぶん30%もいってないんじゃないかと思います。
定期的に読み返したい本としてストックしておきます。
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