今回は、「しんどい月曜の朝がラクになる本」の読書ログです。
2023年10月以降に読んだ本はブクログの本棚に記録しています。よければこちらもご覧ください~。
書籍情報
書名:しんどい月曜の朝がラクになる本
著者:佐藤康行
出版社:サンマーク出版
ISBN:9784763141095
書評
どんな本か
月曜日にしんどくなる人のほとんどは人間関係に原因があると仮定し、人間関係を良くするために自分で何ができるか、を教えてくれる本です。
佐藤さんおすすめの方法として「美点発見」とその効果を、そして、人生を送る上で大事なマインドセットをいくつかまとめています。
目次
- 人間関係をタプタプの愛で満たす
- 心のダメージがまるごと消える魔法
- 心が輝きドバドバ奇跡が起きる
- 自尊心を爆上げしてラクに生きる
- 人に好かれる「大天才」になる
どんな人向けか
ドンピシャに効く可能性がある人
- 仕事に行きたくない理由が人間関係にある人(ある気がする人)
- 人間関係に悩んでいる人
- 周りに人間関係に悩んでいる人がいる人
- 自己肯定感が低い人
ドンピシャに効くとは限らない人
- 仕事に行きたくない理由が明確に人間関係以外のところにある人(→人間関係に特化した内容なので、直接効果があるとは限らないが、読んでみる価値はある)
- 現状、深刻に人間関係に悩んでいる人(→収録内容の雰囲気が、月か太陽かに例えると太陽なので、深刻に悩んでいる人には少しきつい可能性がある。他者に強めな助言を求めるような気持ちで読んでみると良いかも)
読み始めたきっかけ
2週間に1回くらいの頻度で、月曜が億劫になっている自分を発見したからです。最近、何となくうまくいかないサイクルに嵌っており、自己嫌悪になっている自分もいました。
ただ、もともとネガティブな性質なので、自分の中で悶々と悩んでいても解決する事柄は少ないことはわかりきっていました。なので、客観視できるような何かを求めて本を探し、タイトルがどんぴしゃだったので手に取りました。
感想・まとめ
美点発見
美点発見というのは、著者が唱える、人間関係をラクにするためにできる手法です。およそ3/5を割いて丁寧に説明されている概念で、本書の核となる部分です。
人間は、なぜか物事を批判的な目で見てしまうことがあります。それは物事を見るクセのようなものであり、必ずしも悪いわけではありません。
ただ、人間関係に悩んでいるときほど、批判的な見方に大きく影響されてしまいます。
例えば上司から少し辛めの評価をされたとき。「なんであの人はあんなことを言うんだろう。きつい人だな」と考えてしまいます。
例えば同僚が何か気に入らないことをしていた時。「なんであの人はあんなことをするんだろう。気が利かない人だな」なんて考えてしまうかもしれません。
そういう、物事をどちらかというと悲観的に捉えてしまう人に著者が薦めるのが、美点発見です。
やり方は簡単で、
- 紙とペンを用意する
- 周囲の人のよいところを、短くまとめながら書いていく
一気に数十個書くのも良し、毎日少しずつ書いていくのも良し。
本書で挙げられている例を見ると、ひとまず20個ずつくらい書いていくと良いみたいです。
そうやって、人の良いところを探そうとすると、それが意識づいてきます。その結果、「自分はなんて周りに恵まれているんだろう!」と考え方も変わってきて、結果仕事に行くのが楽しみになるみたいです。
正直、本に書いてあるほどうまくいくか??と思ってしまうものの、本当に今すぐに始められる取り組みですし、ネガ部分を減らしポジ部分を多くできる可能性があるのなら、試してみる価値はあるのかな、と思いました。
自己肯定感を少し上げる方法
本書の4~5章は、自己肯定感を上げるため、人間関係を良くするために、どんなことができるかを説明してくださっています。基本的には美点発見の応用ですが、心に留めておくと、どこかで救いになるかもしれないです。
個人的に印象に残ったポイント
- 両親に感謝する
- 一日一回、自分を褒める
- これでよかった、ありがたい、だから良くなる
- GIVE = TAKE
- うらやましい相手の良いところを探す
中でも、特に3つめと4つめはわかりずらいかもしれませんので、自分なりに説明してみます。
これでよかった、ありがたい、だから良くなる
これは、それぞれ、過去・現在・未来に語りかける言葉です。
「これでよかった」:少しうまくいかないことがあった時、これで良かったんだ、と呟いてみます。こうすることで、この出来事が未来に繋がっていきます。
「ありがたい」:今この瞬間を、ありがたいものだと捉えます。私だと、例えば仕事やOMSCSをしんどいと捉えることがありますが、仕事に打ち込めたり学業に打ち込める環境というのは、なかなか得難いものだと考えると、何となく感謝の気持ちが湧いてきます。
「だから良くなる」:これからこうするから、良くなっていくんだと捉えます。正直この言葉に関しては、私の理解が薄いですが、暗い未来予測なんていくらでもできるけれど、少しでも明るい未来を望むのは精神的に良さそうです。
特に、現状がありがたいものであるというのをすぐに忘れるのがネガティブ属性なので、定期的に思い出したいです。
GIVE = TAKE
世の中はGive and Takeである、というのは一般的ですが、人にGiveをしたときに、Takeはいつ来るかな、来ないな、とずっと待ち続けるのはしんどいものです。
一方、Give and Giveなんて考えてしまうと、なんか互いに腹を探り合いながら良さげなことをしてみる、みたいな、何とも言えない腹黒さみたいなのを感じてしまいます。笑
そこで著者が考えたのが、Give = Takeという考え方です。
人にGiveをしたとき、相手は笑顔で「ありがとう」と言ったり、喜んでくれることが多いと思います。その笑顔や言葉をTakeとして受け取るのが、Give = Takeです。
なんとなく、「嫌われる勇気」とか、アドラーの心理学に近いものを感じました。この考え方をマスターできると、人への期待も減らせて、だいぶ楽になりそうだなと思います。
おわりに
私が月曜を憂鬱に感じる原因は、人間関係とは別のところにあります。だから、本書が直接効くぜ~、しみるぜ~、という感覚は正直ありませんでした。
ただ、自分の憂鬱の原因はどこにあるのか?を考えるきっかけとして、本書のような類の知識を取り入れてみるのはだいぶありだなと思います。
また、本書に関しては、自分のネガティブ属性に効くかもしれない、思わぬ拾い物もありました。
美点発見、近いうちにやってみたいなーと思います。