はじめに
ジョージア工科大学院のコンピュータサイエンスコース(OMSCS)に合格しました。
鉄は熱いうちに打てということで、出願を決めてから今まで何をしていたか、時系列順に書きます。
その前に自己紹介
出願を決めた時点(2022.10頃)の自分のスペックを書いてみます。
- 某国立大学農学部卒
- 社会人2年目
- Web系のジュニアエンジニア(インターンを含めると歴は2年ちょい)
- TOEIC885(R: 445 L: 440)
- UoPeopleで授業を受けた経歴あり(2Term3コース分)
ネットで見る合格体験記よりも、少しいろいろ足りないなーという経歴です。
そんな感じなので、今回の合格は良い試金石になったと個人的に思ってます。
ざっくりスケジュール
7月~10月前半
英語のスコアメイキング
TOEFLで100点を目指し勉強を始めました。
ちなみにIELTSにしなかったのは、人と話をするよりもPCに向かって話すほうが気が楽だな~という理由です。笑
あまりにもTOEFLが厳しそうだったら、そのときに乗り換えるかどうか考えようと思ってました。
どんな勉強をしていたかはまた別の記事に書こうかなと思いますが、ざっくり書くと
- 単語の強化
- リスニング・スピーキングの練習
- トフレ!でライティングの勉強
- 気が向いたらDMM英会話
あたりをしてました。
実はこの時点では、OMSCSに出願することを視野には入れていましたが、決めていたわけではないし、UoPeopleは退学してもいなかったです。
完全な見切り発車。。。
10月後半
英語のスコア確定
2023/10/15に受けた1回目のTOEFLで94点(R: 27 L: 22 S: 22 W: 23)を取れたため、英語の要件の準備は終わらせました。
本当は100点を取らないと絶対安全とは言い切れないものの、ここからさらに6点を伸ばすより、単位を取るほうが優先順位が高いと思ったからです。
また、非CS学部卒でも90点台で合格できたという体験をあちこちで読めたのも、この選択の後押しになりました。
出願校決定
スコアメイクが終わった時点で、OMSCSに出願し、UoPeopleを退学することを決心しました。
正確には、OMSCSにほぼ狙いを絞っていたので、狙う時期を2023秋入学(2023.3締め切り)に決めた、という感じです。
ちなみに、アメリカの大学院に限るなら、GPAや学費、英語要件の厳しさなど諸々の理由でOMSCS以外は考えていませんでした。
いちおう併願として、イギリスのヨーク大学も視野に入れていましたが、英語の要件(10月時点ではTOEFL87くらい)さえ満たせばほぼ壁無しで入学できそうだったので、特に準備はしていませんでした。
11月~12月
出願書類準備前編
OMSCSは、出願するために
- 推薦状3通
- 履歴書
- 在籍した大学(卒業・退学・卒業見込み問わず)の成績証明書
の3つが必要です。
また、志望理由書は特に必要ありませんでしたが、その代わり出願サイトで50字(!)~200wordsくらいの小作文を10本前後書かないといけませんでした。
推薦状
職場の現上司、元上司、現上司の上司の3人にお願いしました。
全員快く引き受けてくださって本当にありがたかったです。
推薦状をお願いするにあたって
- どんな構成で書いていただきたいか
- どんなことに気をつけてほしいか(武勇伝は省いて事実だけを書いてほしい等)
- 今後どんな流れで提出してもらうか(日本語で私に送付→英訳・添削に出す→添削されたものをお三方に返却→OMSCSに提出してもらう)
- 実際の推薦状の見本
を共有し、その後も2週間に1度くらいの頻度で方向性をすり合わせて日本語で書き上げていただきました。
成績証明書
卒業した日本の大学と退学したUoPeopleに、成績証明書のリクエストを送りました。
両方とも無事に英語版を取得できたため、特に苦労することなく終わりました。
履歴書と志望理由関連
単位取得前編
OMSCSの要綱にあった非CS学部卒向けの推奨コースの中から、edXのGTxCS1331 Introduction to Object-Oriented Programming with Java を受講しました。
詳しいことは別の記事に書きますが、プログラミング課題が想像より重めで、単位取得まで少し時間を食いました。
1月~2月
出願書類準備後編
推薦状
執筆していただいた推薦状を英訳して添削に出し、お三方に返して提出していただきました。
3人のうち、最遅でも2月の中旬に提出していただけたので、かなり余裕を持ってこの項目は終われました。
履歴書と志望理由関連
諸々の叩き(日本語)を母に読んでもらい、そのアドバイスをもとに書き直してから英訳し、こちらも添削に出しました。
履歴書は2月くらいに提出しましたが、志望理由関連は3月初旬まで結局かかりました。
単位取得後編
前述の非CS学部向けコースを含む、MOOCs計4コースを受講し、単位を取りました。
- GTx CS1301 Computing in Python (edX)
- GTx CS1332 Data Structures & Algorithms (edX)
- Calculus for Machine Learning and Data Science (Coursera)
- Linear Algebra for Machine Learning and Data Science (Coursera)
3月 出願終わり
諸々のMOOCs修了証の貼り付け、小作文の入力を終え、2023.3.5に出願を終えました。
そして昨晩(2023.4.10)の夜に合格のメールが届き、今に至ります。
今後について
日本の大学の秋学期は10月始まりなので油断してましたが、最初の授業は8月の下旬に始まるそう。
そういえばホグワーツ特急も9月に走ってた気がする。。。
正直なところ、経歴的に合格はしんどいと思っていたため戸惑いが大きいですが、素直にうれしくもあります。
今後については、落ちる前提で最近の行動を決めていたため、絶賛考え中です。
決めたらまたツイッターかブログで報告すると思います。
終わりに
出願準備を進めていた約8か月、世間は結構大きく動きました。
数々の出来事の中で、個人的にメンタルにきたのは円安と生成系AIの台頭です。
円安に関しては、純粋に金銭面での不安で、本当に海外の大学院を目指しても大丈夫なのかなって何度も考えました。
でも一度目指したものを諦めるのもなあ。。。と半ば意地で勉強を続けました。
TOEFL受験が1回で済んで本当に良かった。。。
生成系AIは秋ごろから話題が一気に増えました。
日々いろんな技術が紹介される中、「今更CSを学ぶことに意味はあるの??」と考えた回数は数知れません。
けれど、そういうすごいAIの基盤には必ずCSがあるわけで。
それを知っていれば安全なんてものではないけど、知っているほうが強いよな~となんとなく考えながらメンタルを持ち直していました。
それに、AIに追われるのが怖くてCS関連外にジョブチェンジしたとしても、その先が取って代わられないなんて保証はありません。
一番まずいのは、諦めて勉強を止めてしまい、本当に何もできなくなってしまうことだと思うから、合格通知のオファーを頂いた翌日、オファーを受けました。
1学期に1コース受けたとしたら、卒業は約3年後。
世界はどうなっているかわからないけど、何とか生き残っていきたいです。
お世話になった記事たち
- 「ジョージア工科大学に合格するまでの572時間29分02秒」を公開するサイトを約82時間21分11秒かけて作った
- ジョージア工科大学のコンピュータサイエンス修士課程に進学します
- 文系学部卒からGeorgia Techコンピューターサイエンス修士課程への闘争
にほんブログ村